私のアツい就職活動!シューカツ!始まります!【中編】留年編

シューカツロゴ某アイドル

前回の大学4年次の就活体験に続き【中編】として、大学5年生、つまり留年次の就活体験を書いていきたいと思います。

前回とは異なり、今回からは実際に就活を行った様子を書いていくのですが、お世辞にもそれは成功体験とは言えません。

「大失敗体験」です。

そして、世の中に溢れている「就活の失敗体験」というのは嘘だと言い切っておきます。アレはあなたを振るい落とすために仕掛けられた巧妙な罠です。

なぜなら、彼らは結局、就職できているからです。

2回目:「ありのままで」留年次の就活

大学4年次は流れるように逆張りコンボをキメて、「就活しない」という選択肢を導き出した私ですが、

「覚醒待ち」で大学生活を1年長引かせたところで、肝心の主体性がないため、残念ながら当然、状況は何も変わっておりませんでした。

そこで、「今年は就活をやってみよう」と決心したのですが、またもや、逆張りの血が騒ぎだし、とんでもない選択を行ってしまいます。

就職したい企業に絞って就活するぞ!(^p^)

苦労して就活した人ほど思うと思います。

「アカーーーン」と。

いいですか、就活生の皆さん。

不安になっていると思います。偉そうに一言アドバイスします。

「就活ビジネス」や「勝利者」に惑わされないで下さい

当時、私も人間ですから不安に駆られてそういった「就活体験談」や「入社した人の声」みたいな記事・掲示板を読み回り、セミナーも行きましたが、

結果、正常性バイアスに駆られて都合のいいビジョンしか見えなくなってしまいました。

つまり、裏でドロドロと努力を重ねた勝利者の、綺麗な表面部の言葉だけを真に受けて、

「素の自分を出していいんだ!!」

「自由に就活するべきだ!!夢を諦めるな!!」

「少数の企業・業種に絞るというのも悪くないんだ!!」

と、思ってしまったのです。

いいですか。気を付けてください。

「就活ビジネス」は就活生の人生を、あなたの人生を、金に換えています。

別にあなたが就活に失敗し、死のうが構わないのです。社長や担当者はそれで美味い飯を食べています。

ライバルは、あなたを蹴落とそうと思っています。

先輩社員は、良い風なことしかしゃべりません

別にあなたが就活に失敗し、死のうが構わないのです。ライバルは内定をゲットし、先輩社員は仕事の後デートです。

結局、私がエントリーした企業は、12社のみでした。

それも、任天堂、タカラトミー、バンナム、集英社といった

皆が入りたい超倍率・一流有名企業ばかりにのみエントリーしたのです。

当然、全滅。

最終面接なんて、私には都市伝説。

運よくエントリーシートは通過しても、次でダメ。

社長の顔を直接見ることは一度もなく、ふてくされた私は就活を止め、大学5年次の就活チャンスを棒に振りました。

「合格体験記」現象

これはですね、「合格体験記」現象です。

合格体験記は合格したから書いているのです。

予備校の合格体験記には、こんな風なことがよく書かれています。

「高校3年の夏まで勉強してませんでしたが、秋から進研ゼミを始めて、○○大学に合格出来ました!!」

「数学は苦手でずっと苦労してたんですが、林修先生の授業に出会って、得意科目になりました!!」

……誰がこんなの信じると思います??林修は国語が得意なタレントですよ??

進研ゼミを始めても、彼女は出来ませんよ??

それに……、

「勉強してないとか「苦労した」アピール

地獄のミサワかよ!

しかし、このような合格体験記を参考にして受験勉強を行う受験生が一定数存在するのです。

一歩引いた目で見ると非常に馬鹿らしい体験談です。

けれども、自分が窮地に追い込まれた時にはこういうドラマチックな逆転ストーリーが自分の身にも起こるものだと錯覚してしまうのです。

人間は「ストーリー」に弱いのです。けれども現実に奇跡は起こりません。

これは自身の人生にドラマを作りたがる人間の悪い性です。

それにより、自身が世界の主人公になれるからです。

しかし、どうせ自覚していないだけで99%の人が裏ではマジメにコツコツと努力しています。

あるとしたら、努力を埋めるキッカケが見つかっただけです。奇跡で全てが成り立っている訳ではないのです。

基本的には百里の道も一歩から。勉強も就活も同じです。

ただ、

タチが悪いのは、100に1つは本当だと言うことです。

運命のいたずらが、そういったおとぎ話に説得力を与えてしまう。

中には、本当に進研ゼミで彼女が出来るやつがいるんです。

進研ゼミと彼女は本来全く別物の事象であるはずなのに。

モチロン、そいつは高々とアピールします。

「進研ゼミで彼女が出来ました!!」

これをベネッセが広告塔として放っておくわけがないでしょ??

そして、進研ゼミの漫画を読んで自分も人生が上手くいくと思うようなカモは進研ゼミを始めます。けれども進研ゼミは続かない上、彼女も出来ません。

こういう風にして、同じように「就活ビジネス」が成り立ちます。

「ESはこう書け」、「エピソードトークはこういう風にしろ」、「私はこうした」、「イベントに行け」……これは鵜呑みにしてもむしろ泥沼にハマるだけです。

リクルートはマジで潰れろ。

そもそも、就活というのはその背後の「人生」を覆い隠してしまっています。

あなたは成績を上げたいのか?彼女が欲しいのか?

安定が欲しいのか?危険が欲しいのか?

幸せになりたいのか?

よく考えてみるべきです。

進研ゼミを始めても、彼女は出来ないですし、成績も伸びません!

けれども、周りはあなたに進研ゼミを勧めるのです。それで進研ゼミを始めてしまう。

あなたが始めるべきは、少なくとも進研ゼミではないのに!!

同様に、就活であなたが始めるべきは手元のカードをどう使うか考えることなのに勝利者達は自身のドラマを大声で押し付けて、あなたを惑わしてきます。

大学受験は「点数」という明確な基準があるので冷静に判断する人がまだ多いのだと思います。

しかし、就活という基準が明確でないテストでは私のような失敗をやらかす人間は少なからず発生します。

当然、中には私とは異なり、そういったアドバイスを素直に聞き入れて余計に不安を掻き立てられる人もいると思います。

しかし、そういうタイプの人はその時点でマジメなので、心さえ折られなければどこかには必ず就職できます。

問題なのは、それまでの大学生活で培った能力も人間関係もなく、社会も心のどこかで舐めているクソガキが、たいした努力もせずに「ありのままの自分」とやらを見せて、

「君は素晴らしい!是非我が社に来てください!!」と頭を下げられて困っちゃう♪

なんて空想してしまうことなんです。

おい!画面の前のマジメ!!

めげるなよ!たまには息抜きして、そのマジメさを認めてもらえるまで頑張れ!!

おい!画面の前のクズ!!

現実を見ろ!まずはその外見をなんとかしろ!!

何者でもない自分

2回目の就活での挫折経験というのは、私のプライドを粉々に打ち砕きました。

なぜならば当時、逆張り精神全開で「周りとは違う」と思い込んでいた私は、”合格体験記現象”も作用し、「ありのままの自分」を見せれば、たとえ集英社のような超倍率企業であろうとも、トップ合格(即☆内定)出来ると本気で信じていたからです。

しかし現実は、箸にも棒にもかからず全滅。

「自身の存在が認められなかった」という事実は、それまでの大学生活及び人生での積み重ねが全く無かったということに他ならず、そこで初めて、

「自分は何者でもなかったのだ

ということに気づきました。(遅い!)

たった大企業12社を受けただけで就活を止めてしまったのは、事前にそういう風にすると決めていたのはあるのですが、

それ以上に、自分が何者でもないという事実に気付いてしまい、「自分を確立しないといけない」という恐怖や焦燥感を抱いてしまったからです。

「何者かにならないといけない」

その根源的で強烈な焦燥感は「自己表現」としての結果が分かりやすい、創作活動に私を駆り立てました。(もちろん、就活から逃げる理由が欲しかったのもあると思います。)

その後8か月の間に、私を面接で落とした集英社に当てつけのように漫画を持ち込みに行ったり、長編小説を応募してみたり、クソみたいなギャグ漫画(落書き)を投稿してみたりしました。

しかし結局は「何者かになりたい」という結果だけを求めていただけだったので、当然、良い感触は得られませんでした。

ただ、即座に「何者か」になることはなくとも、そういう自発的な行動は長らく赤子であった自分をようやく成長させてくれたと感じました。

やはりそういう意味でも、就活は千里の道も一歩からなんだと思います

そういう自発的な行動によってそれまでに築き上げられた能力や人柄を見せるのが就活なのですから。

だからもし今、就活で人事とかいうクソに否定され続け、アイデンティティが崩壊しつつある人はキツいかもしれませんが、「そもそも崩壊するだけのアイデンティティが築けていたのか?」と疑うことから始めましょう。

「大学に通ってゼミで頑張って勉強した」とか「バイトで頑張りました」とか、一般的にエントリーシートで書く「エピソード」はアイデンティティを築くこと、ひいては就活に全く役立ちません。

それは単なる記述です。

「ウサギが好きだから、ウサギ経済史を頑張って勉強した」とか「旅行に行きたいから、バイト頑張りました」とか、「周りの意識が変わっていくのが嬉しいから、バイトを率先した」とか、

「~だから」の部分が重要な訳です。それが、あなたの物語です。

就活が上手くいく人っていうのは今思えば、そういう風なことが分かっていたのかもしれないです。

クソみたいな就活セミナーはそういうことを言おうとしていたのかもしれません。

そして人事とかいうクソ無能も、本当はそういう部分から人柄を判断しているのにちゃんと考えて分析したことがないから、雰囲気で判断してしまうことがあるのです。

やはり、人事は無能です。

……うーん。

思ったより書きたいこと多くて、もっと具体的なアドバイスや体験を書くまでに文量が多くなってしまいますね。

それだけ「就活」には思うことがあるのでしょう。それはそれでまた逐次書いていこうと思います。

とりあえず、この調子で【後編】既卒編を書こうと思います。

では、さよなら。

※追記

ふと読み直していて思ったのですが、では「自分」がない人はどう就活したらいいのか?という質問にアンサーが無いですね。

私がそうでしたから。答えておきます。

中小企業を選り好みせず数を打ってください。何処かに受かると思います。

ここで間違えても、大企業とか職種とか条件とか欲張りしないでください。

だって、そんな人は精神的赤ちゃんなんですから。むしろ、採用する方が珍しいですよ。

けれどもそんな人でも思ったより「時間」のアドバンテージって大きくて、「若い」というだけで実は社会で貴重な存在なんです。

ましてや大学まで卒業した20代なんて引く手数多です。

就活生の中では下位でも、社会の中では上位ですよ。

今、この瞬間が一番若いんです。死ぬまでに一番時間があるんです。

今から「自分」を成長させていくしかないでしょう。

頑張りましょう。


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