初めてのロードレースに関する記事ですが、いきなりオスカル・ロドリゲス(Óscar Rodríguez)という選手について書こうと思います。
「オスカル・ロドリゲス」と言えば、一般的にはサッカー選手が有名ですが、私にとってはロードレースの選手です。
けれども、「オスカル・ロドリゲス」という名前を一体どれだけのロードレースファンが覚えているのかと問われると、結構少ないような気がしています。
それもそのはずで、彼は当時、エウスカディ・バスクカントリーというプロコンチネンタルチーム所属の選手で、ツールしか見ないという人は知るはずもない選手だからです。
ちゃんと、彼のことを覚えていますか?
大金星のステージ13
忘れもしません。ブエルタ2018のステージ13。
それ以来、私はÓscar Rodríguezから目が離せません。
この動画を見れば、思い出す人もいるのではないでしょうか。
(どうも、ブエルタ公式がこの動画の埋め込みを許可していないようで、しょうがなくリンク貼っています。)
↓ タイトル:Summary-Stage13-La Vuelta2018
https://www.youtube.com/watch?v=xvIn-ZUDQo4
どうですか?思い出しましたか?
1:45辺りのシーンは、当時、画面の前で皆「ええっ」と思ったはずです。
あのマイカやトゥーンスに後ろから追いついて、そのままスーッと抜き去ったぞ、と。
「誰だ、あいつは」と。(そのときはJ SPORTS4の実況・解説陣も混乱していて、間違えていましたね。)
そして、これですよ。
実は私、この瞬間に感極まって少し泣いてしまったんですね。
もちろん、私がプロコンチネンタルチーム所属の選手が勝利するというパターンに弱いというのもあります。
なんせ、この勝利が彼(オスカル)にとってのプロ初勝利だった訳です。
グランツール、特にブエルタにおいてはそういう劇的な勝利がたまにあります。
満身創痍でクタクタになりながらも、自身の信じられないような勝利を精一杯喜ぶ姿っていうのは、心が動かされない訳がありません。
ただ、それ以上に熱いものがこみ上げたのが、彼の勝ち方でした。
というのも、グランツールでの劇的な勝利というものは大概、プロトンもしくは先頭集団内からの逃げ切り勝利によって演出される訳です。
けれども、このステージでオスカルが成し遂げたのは山岳での追い抜き(しかも相手はマイカ)による勝利でした。
山岳での勝利、それもマイカを相手にというのは、まぐれで出来ることではありません。
どちらかというとペーシングで登るタイプのオスカルが、自分のペースを刻んで強敵を相手に勝利を掴んだというのが、絵面的なインパクトはやや弱いのですが、私には自転車競技ひいては人生の美しさを魅せてくれました。
また、一選手としても個人的感情抜きにあれができる選手は有望だと思います。
私はこの勝利が彼のキャリアのピークだとは思っていません。
ともかく、彼から目を離すことができません。
きっとこれから、また素晴らしいレースと勝利で魅せてくれると思います。
オスカル・ロドリゲスに注目です。
では、さよなら。
(追記)
今回の記事を書くにあたり、改めて彼のそれまでのレース結果を見ていたのですが、確かにいつステージ優勝してもおかしくないような成績だったのだなと思いました。(それがグランツールだとは果たして想像できませんが。)
ですので、私なんかよりもロードレース事象に詳しい人は驚くようなことではなかったのかもしれません。
ただ、ロードレースという海外が中心のスポーツは、ちょっと情報を仕入れるのにも海外のサイトを見ないといけないのに、スペインのプロコン所属選手の情報にずっと注目しているっていう人は日本に果たしてどの程度いたのか……。
少なくとも、私はその域まで達していないので、どうしても後出し感想になってしまいますが、周りに語れる人もいないので、こうやって書いていこうと思います。